話し方はいったん忘れたほうがうまくいく
僕がいつもする失敗がある。それは、話し方の練習をすると、どうしても練習の成果を試したくなって必要以上の量を話してしまうことだ。誰でも、学んだことを試したいという欲求がある。
説明が長い、何を言っているのかよくわからないと言われ続けていたので、話し方や伝え方の本を読んで、手帳に書き写して何度も繰り返し身につける練習をしていた。
でも、やればやるほど上手くいかなかった。それは、自分がどう話しているのか、何を伝えるのかに意識が向いていて、目の前の人が何を求めているのか、どうゆう状況や心情でいるのかを無視してしまったからだ。
そうゆうスキルはあった方がいいが、もっと大切なことは相手の立場に立ってコミュニケーションが取れるということだ。むしろ、自分の話が邪魔になっているのが原因だったのに、それを上手くやろうとしたのが間違いだったのだ。
そうゆうものをいったん全部手放して、相手の話を聞かせてもらう姿勢で臨むことだ。相手の話で気になったことを質問したり、本音はどうなのかと自分の考えを膨らませていくようにしている。
それに対して、自分が伝えることはなるべく短くする。自己紹介も、「読書と野球が趣味です」と一言で伝えた方が話は広がりやすい。
商品のメリットもいくつも並べるのではなく、相手の悩みや要望に合わせて、一つだけ伝える。例えば、「これは肩こりの時に使っていただくといいですよ」とか「お腹の調子がよくないときにオススメです」とすると、結果的に相手の知りたいことが伝わり、悩みを解消されて喜ばれる提案ができるようになるのだ。