自分を犠牲にしない生き方

「より少なく、しかしより良く」

なぜ一部の人たちは、自分の目標をどんどん達成していくのか?

成功している人と成功していない人の決定的な違いとは?

 転職したい、起業したいと思っているだけで、いつまで経っても準備中な人が多い。なのに、なぜ一部の人たちだけ、自分の目標をどんどん達成しているのか?

 その秘訣は何だろう?

 それは、「目標設定」にある。

目標に向かって努力すればするほど、成功できない人たち

 成功できない人は、目標がない。頼まれたら「やります」と答える。一人では処理しきれない仕事を抱え込む。他のスタッフがしっかりと休日をとっているのに、自分だけ取れない。

 徐々にストレスがたまり、仕事の質は落ちていく。同じミスを何度も繰り返す。休日にもミスを指摘されて、せっかくの休日が台無しだ。失敗しないことばかりに気が向いてしまう。仕事中は常に緊張している。それなのに、ミスは少しも減らない。次第に、成績は下がっていき、周りからは失望されてしまう。

 このままではいけないと感じる。思い切って環境を変えたり、新しいスキルを身に付けようと、休日返上で取り組んでいく。しかし、いくらやっても成果を実感できない。ただ時間とお金を無駄にしていく。

 なぜだろう?このままでは、会社をやめられない。でも、これ以上ここで働きたくない。そんな葛藤を繰り返しながら、苦しい毎日を送っている。

その目標を達成したら、どんな自分になりたいかイメージできていますか?

 一方、成功している人はそんな悪循環にならない。なぜなら、日頃から自分の目標をきちんと設定しているからだ。しかも、それはありきたりな目標ではない。本当に自分が達成したいことは何なのかを、常に意識しているのだ。

 例えば、自分の営業成績を上げたいという目標を立てたとする。成功する人は、なぜ営業成績を上げたいのか、という本当の願いを最初から意識している。

 営業成績が上がったら何が手に入るか?

 「給料が上がって欲しかった車が買えるようになる」「その実績が認められて、外資系企業からヘッドハンティングされる」「起業して同じように営業で困っている人の助けになれるようなコンサルタントになる」など、その目標を達成した後に、どんな自分になっていたいのかを最初にイメージすることだ。

 もし誰よりも努力してその目標を達成したとしてもどうだろう?成績を上げた後に何がしたいのかがわからなければ、いくら目標を達成しても充実感も達成感もない。生活の為だけのつまらない毎日の繰り返しだ。

成功している人ほど、スマートに目標を達成していく

 その姿がイメージできたら、今度はそれを実現させるための目標を立てる。ここで使うのは「SMART」の原則。この原則では、以下の要素を抑えた目標を設定することだ。

 

S:具体的であり

M:測定可能で

A:努力で達成可能な

R:結果にフォーカスした(現実的である)

T:時間の期限付きの


悪い例:「今年は営業成績を上げよう!」

理由:具体的に何をすればいいのかわからない。どうやったら測定できるのか明確でない。顧客数?販売額? 何をどれだけ努力するのか? 成績を上げた後にどんな自分になっているのかイメージできていない。いつまでに達成するのかがわからない。人は、期限が定まっていないと、先延ばしにする習性がある。

 

良い例:「現在いる顧客数を10件増やし、営業成績を上げて、会社の売上アップに貢献し、顧客からの信頼を獲得しながら、継続的に成績を上げ続けられるような行動力、コミュニケーション力を今年中に身につける。」

理由:顧客数を10件増やすという具体的で測定可能で、努力で達成可能である。単発ではなく、顧客から信頼を得ることで売り込みをしなくていい。紹介や継続契約を得られるようになる。結果として営業成績も上がる。会社からの評価も上がるようになる。そうすれば、欲しいものが買えるようになる。次のステージに向かう際の実績と自信に繋がる。期限を設定して、その中でさらに具体的な対策を上げていくことができる。

 

 まずは、目標を立てることで、自分が行動するきっかけをつくることだ。そうしないと、人は行動しない。だから、まずは現実的に達成可能で、いつまでに何をすればいいのかを明確にすることから始めることだ。

 最初は、なるべく小さなことから始めるといい。最初の目標が達成できれば、次の目標を達成できるような「目標達成体質」になれる。それをクリアすることに楽しさややりがいを感じるようになるのだ。