自分を犠牲にしない生き方

「より少なく、しかしより良く」

小さなことからはじめる

 仕事で上手くいかないのは、結局自分の準備不足でしかない。

  準備というのは、ただ資料を揃えたり言われたことをこなすのではなく、限られた時間の中で目の前の人に役立つものを提供するための行動だ。

 仕事が上手くいかなかったのが、相手の都合が悪かったとか、まわりのサポートが十分じゃなかった(上司がわかっていない、会社が悪いなど)からだと思っているなら、あなたはいつまで経っても同じ失敗を繰り返して、成功することはできない。

 そんな人に、お客さんが信頼してくれて、周りも進んでサポートをしてくれるだろうか?自分自身のモチベーションも下がって、毎日会社に行くのが嫌にならないだろうか?

 お客さんは少しでも早く自分の悩みや問題を解決したいと思っている。それなのに、あなたが何も準備せずにいることは無責任にならないだろうか?

 自分がお客さんだったら、そんな人に仕事を任せたいと思うだろうか?

 僕だったら任せたいとは思わない。そんなものを提供していたら恥ずかしいと思ってしまう。

 部下がそれに気づいていないとしても、一から説明することはしない。なぜなら、仕事を通じて彼が自分自身で気づかないと意味がないからだ。

 もちろん、目の前のお客さんへ失礼だと思ったらすぐに注意するし、フォローもする。でも、彼自身がそれをなんとも思わなければ、何度も同じ失敗を繰り返して、周りからの信頼もなくなってしまう。

 そうすれば、彼自身のモチベーションも下がってしまい、成功することもできなくなってしまう。結局、自分自身が招いた結果なのだ。

 まずは、自分が興味があることを調べてみることから始めてみるといい。仕事と関係することでもいいし、まったく違うことでもいい。

 好きなことなら自分から進んで調べたり、やってみるから、そうゆう遊び心を思い出してみることから始めてみる。

 僕は読書が大好きで、給料が出るとほとんどが本代に消えてしまっていた。でも、仕事が上手くいかなくなって家でも疲れて寝てばかりいるうちに、本を買って読むこともなくなってしまった。

 そうすると、新しい知識も発見も無くなってしまうから、毎日同じことを繰り返すばかりで、まったく刺激もモチベーションも無くなってしまった。

 しばらく休んだ後に、また読書を始めてみたら止まらなくなってしまった。わからない言葉を調べていくうちに、「あ、これってそうゆう意味か」と以前読んだ本の内容がパッと理解できるようになった。

 その感覚が病みつきになって、さらに新しい知識を身に付けたくなった。

 お客さんの悩みに対して、その知識が生かされるとなおいい。次に来るまでにどうすればいいのか調べておいて、それを提供していく。また新しい課題が見つかれば、それを調べる。

 何もかも上手くいくわけじゃないし、時にはまったく見当違いなことをしてしまうこともある。

 けれども、そうゆう失敗から次はどうすればいいのかも理解できるようになる。同じ失敗をしない、もっと別の方法がないか、自分から積極的に情報を集められるようになる。 

 結局、目の前の小さなことから少しずつはじめればいい。いきなり将来なりたい自分にはなれないし、本当に好きなこともすぐには見つからないだろう。

 好きなことをしながらお客さんの役にたつものを提供する準備をする。そうすれば、できない自分に悩んで行動できないことはなくなるはずだ。