自分を犠牲にしない生き方

「より少なく、しかしより良く」

大切な人が、あなたの意識を変える

 いま、あなたにとって大切な人はいるだろうか?

 たった一人選べと言われたら、僕は間違いなく妻を選ぶ。

 彼女との出会いや今の生活があるからこそ、目の前の仕事や生活を頑張ろうと心から思えるからだ。

 ビジネスの世界では、「たった一人の人に向けてメッセージを伝える」というルールがある。

 その人が反応しそうな言葉や普段している生活や習慣を想像して伝えることだ。

 僕はこれがとても苦手だった。

 自分が充実していないのに、どうして他の誰かのことを考えられるのか、まったくわからなかった。

 当然、仕事もうまくいかないし、友人関係も面倒だった。

 でも、妻と出会ってから初めて、この人はどんなことを考えているんだろう? どんなことで悩んでいるんだろう? 自分が力になれることはなんだろう? と常に相手のことを考えて行動できるようになっていた。

 不思議なことに、いままで辛かった仕事も少しずつ楽になっていった。

 自分に心の余裕が出てきたことで、相手のことを考えて仕事ができるようになったからだ。

 そんな様子をいつも妻に話して、彼女と一緒に喜んだ。 

 幸いなことに、結婚してこれからの人生を一緒に歩んでいけることになった。

 僕が苦手なことは妻が助けてくれる。逆に妻が苦手なことは僕が助ける。

 僕らは、そんな関係であり続けたいと思っている。

 そんな大切な人がいてくれれば本当に幸せだ。

 そうやって生きている人には、周りにも少しずつ想いが伝わっていくのだ。